昨日は現在の私の農業を支えている業務に追われて、その隙間に代掻きなどを行う1日でした。
私の住む町では害獣避けの電気柵購入に対して補助金が交付される事をコメリで知り、見積もりを依頼しました。同時にJAにも同様の見積もりを出してくれと依頼しました。コメリの方は12時頃依頼して夕方4時頃には見積もり出来ましたと連絡がありました。JAはまだまだ時間がかかりそうです。JAさんも民間企業のこのレスポンスを少しは見習ってほしいものですね。両社には相見積もりを取っている話はしてあります。JAさんの標準仕様の物で10万円。コメリさんはいくらなんだろう。6万円まで補助してくれるというので本当に助かります。
そのコメリで同じ輪島市で自然栽培をやってる友人に会いました。
最近は私もバタバタしていて彼の田んぼを見に行く暇もないのですが、今年の苗づくりの際に彼にメールで軽くその事を伝えると「そうですか……苗作るんですね。本当に農家になるんですね」と意味深としか表現のしようのない事を言われました。実は私は彼に憧れて農業をやる決意をした人間です。かれがこの地で米作りを始めたその年からの付き合いでもう10数年間の付き合いの中で彼に「今いちばん欲しいものは何?」と聞いた事がありました。確か就農3〜5年目ほどでしたかね。
かれはうーんと少し考えた末に「仲間ですかね」と言いました。そうなんだ。いつか俺がその仲間になるからね。と言ったら彼は少し嬉しそうな顔をしていました。
あれから10年近く。ようやく彼と同じステージで彼と話せる自分がいます。本当に嬉しくて、昨日の僅かな時間の情報交換も彼が言ってる事を経験として理解できる事が嬉しくて終始ニコニコしていました。彼はそれを自分のブログで楽しそうにしていましたなんて書いていたけど、そりゃそうだろ。レジェンドの君と同じ目の高さで話せるんだぞ。楽しくないはずがない。彼は本物の自然栽培農家です。環境も全て整っています。そしてここに来るまでの努力も苦労もずっと見てきました。機械に弱く、体も弱く、妻も化学物質アレルギーと戦う中、彼は家族を大切にして、子供達を育てています。去年はバタバタしていて彼とお米の交換が実現しませんでしたが、今年は収穫の秋に彼とお米の交換をして実りの秋を祝いたいと思います。お互い頑張ろうね!!
そうそう彼の小学校2年生の息子がどうも私の車をある車と間違えているようで、彼もどうも私がその色が好みだと勘違いしてるようなんだけど……その車は
う〜〜〜ん。これ???タイヤなんてお寿司の太巻きのノリほどしかないじゃん。
彼がまだ勘違いしている内に乗せておじちゃんはお金持ちなんだと勘違いさせておこうかな(笑)色も似てなくはないけどねぇ……
友人は何となくこんな感じの色の腕時計を買って軽トラの時計にしたそうな。お前まで……と言いたくなるけど、それも友情かと諦めた(笑)
さてと、スケジュールの隙間を縫って代掻きをした昨日でしたが、その最中に太左ェ門・山の2番田で何と暗渠に落ちました。正確には田んぼの中に埋まっている暗渠配管の溝にトラクターがハマりそうになったという事です。暗渠配管には配管の保護と、水の濾過を兼ねて籾殻が敷き詰められているんですけど、それが長年(10年ほどで分解されるとの事です)土の中にあることで抜けてしまうのが原因との事です。友人農家のK男君が暗渠にハマる暗渠にハマると騒いでいたのですが、これか……と斜めって倒れそうになってるトラクターの運転席で実感していました。あの酷い角度の中でもセミクローラーの我が家のトラクターは何とか持ちこたえて自力であの沼地から這い出てきました。しかし……田植えの時はどうなるんだろう。あんなとこに突っ込んだら一たまりもないぞ……と悩んでいます。一列抜かして植えようかどうしようか悩んでいます。場所的には山側の2列目なので田植え機の復路と一致する場所です。あんな深い穴に田植え機が落ちたと思うと……ゾッとします。
そうそう友人と出会ったコメリでは畔シートを購入に行ったのがそもそもの目的でした。
太左ェ門・山の4番田が畔からの漏水で下の田んぼのS一さんが田植え出来ない事態に追い込んでしまっているので、彼が田んぼ出来るように漏水対策しなければいけません。そのために購入したのですが、いかんせん施工要領が分からないのでセークロー爺ちゃんと山にいかなければダメですね。
そこが漏れるんじゃ!!と私に説明するジージ。毎日山へ来る。もはや日課。
で、道中田植えに向かうK男君に遭遇。
その苗ラックに乗った苗と言うのが
これ……
マジか……
K男君、5cmないぞ!!と言うと
「仕方ねぇだろ!!もうこれ以上伸びないし枯れ始めたし植えるしかねーんだよ!!」と絶叫。来年から俺みたいにプール育苗しなよ。と言うと涙目で教えろ!!と吠える。アリとキリギリスの実写バージョンでした。うちは伸びが鈍化してるねぇ〜って程度で苗自体は生き生きしてるので、その差は歴然。毎日のように色んな人が見学してるもんね。うちの村でも流行するかもねアハハ。
そんな悲惨な苗を植えるK男君。
苗が短いので移植時に切れてしまうようで、セワシナイK男君にしてはとっても慎重な田植えをしていました。
頑張れ!!
私も頑張ろうっとと言う事でレッツ代掻き!!
ブオーンと代掻きし始めた途端昨晩会った同僚から電話。
1時間ほど作業して
中途半端な状態だけど作業中断して。諦めて出かける。
そしてコメリで友人に会って、そしてまた山の田んぼに。
太左ェ門・山の2番田はレベル差が酷いので修正。
そして仕上げの段階で暗渠に落ちた。
矢印の三箇所で暗渠にハマりそうになりました。もう暗渠いらん!!って思いましよ。
なので本来修正したかった不陸が余計酷くなるおまけ付きで代掻き終了。田植えを思うと頭痛くなります。
2番田の代掻きが終わり再び別件で下山。
次の3番田にトラクターを移動して離れる。
再び山に戻ったのは夕方5時すぎ。
普通は仕事終えて帰る時間だぞと一人呟いて笑うわたし。
山3番田が終わる頃はもう辺りは薄暗くなってました。
翌日代掻きする山1番田の畔草を燃やして
下山すると農業師匠が涙声で「田植え機が小回り効かんのじゃ」と電話してきたので見に行ってあげる。どうも倍速スイッチが入るソレノイドバルブが詰まったか作動油不足のどちらかの症状っぽいので明日明るくなったら油量確認しておいて。と伝えて立ち去る。
さてと本日の苗はというと。
コシヒカリ、9.5cm
ノトヒカリ、9.5cm(縮んだ?)
ひゃくまん穀、10.5cm
ひゃくまん穀だけが順調に成長しているもののコシヒカリとノトヒカリは成長が止まっている感触です。もう田植えを強行したくなる衝動をなんとか抑えています。
このままだと里の田んぼのコシヒカリを植える田んぼの再代掻きが必要になってしまいます。ここまで成長が鈍化することを予測出来なかったのが痛恨の極みか……まぁ、育苗1年生。苗も私も初めての経験なので全て学びとして吸収しましょう!!
しかし気になるのがハウス内温度。
なんですの?40度超えって。
最低気温はこんなもんですかね。
今回のプール育苗で最大の失敗がこれ。
不足したプールを奥手に作った事。
毎回バケツで水を運ぶのが大変。とは言っても3日に1度3往復だけですけどね。
次回は入り口付近に設置した方がいいですよ。と自分にアドバイスしておく。
里の田んぼの様子はこんな感じ。
里1番田
里2番田
里3番田
ちょっと不陸が激しいので来年は土引きが必須。
里4番田
里5、6番田
里の田んぼは3番以外はうまくいきました。
3番は予想を遥かに超える不陸でしたね。あれではダメなので来年は修正します。
さて、山に行ってきます。
GWってまだ続いてるんですかね?よく分かりませんが、週末です。お疲れのお父さんも、頑張って働いてる兼業主婦の皆さんも勉強頑張ってる学生諸氏もゆっくり休んで下さいね。
年中無休の農家は田んぼと向き合うのが楽しくて仕方ないので平気です。むしろ何もせずに休めと言われる事が苦痛です。では。畔シートの施工を行ってきます。いってきまーす。
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