昨日は田植え開始の前に田植え機の整備作業から開始。
ガレージの中には前日にピカピカに磨き上げてあげたクボタのKB23X君が鎮座。
田植え機を引き出して
明るい外で整備開始。
まずは全ての基本オイル交換から。
フィラーキャップの裏に乳化したオイルが付着していてビビる。
え?なになに!!水没?ん?何?と思うけどエンジンオイル自体の中には水分は見受けられず、オイル自体も汚れているのでエンジン内で結露した水分がオイルと結合したのではと推測。
クリーニング後、オイルを1リッターほど入れて終了。
このボンネットも車みたいにフックで固定できたらいいのにね。クボタさん。
次は田植え機の最重点整備項目の爪グリスの補充作業。
カッチカチで素手では抜けないゴムキャップをプライヤーで外して補充。
グリスは一杯に補充する。
キャップの取り付けがまたカチカチで難儀する。
何とか取り付けを終えて次はミッションオイル。
ミッションオイルの点検口は???油でベトベトになったiPadに保存したサービスマニュアルを開いて確認。
そうか。ここをめくるのか。
引き抜いて確認するも残量不足なので補充する。
本当はギアオイルと一緒に交換したかったんだけどミッションだけでも9リッター以上入るらしいので手持ちの純正ギアオイルでは全然足りないので来年全交換の方向で。
それから各部のグリス注入などを済ませて整備完了。
田植えする太左ェ門。里の1、2番田近くの本社までトレーラーで移動。
さぁ着きましたよ〜降りましょうね。
それから一旦納屋へ戻って
そうだ!これが必要なんだった。と
日付は
そっか。師匠が入院したの2年前だったか。
開封
苗すくい板。
これを苗箱に挿して苗を取り出します。
あとこれ
JAの指定化学肥料。昨日さんざん吠えた一発系ではなく分施型の至って普通の化学肥料。少なくともマイクロプラスチックは出ない。石川県のブランド米、ひゃくまん穀は肥料なしには育たないと言われているので渋々買ってみたのです。しかもJAさんに出荷しているので一応標準的な栽培を行なわないとダメかなとも思い。
成分はこんな感じです。
今回は13アールの田んぼに40キロ投入しますので、ごく普通の施肥量だと思います。
ちなみに師匠はこの1.5倍近くの肥料を投入します。更に元肥としてケイサン系の肥料も更に50キロほど事前に投入します。しかし……JAの栽培マニュアルには荒起こしや代掻き時の施肥は絶対にやめて下さいと明記してある。全く読んでないな師匠!!
え〜〜っと
だそうです。
田んぼの水位チェックに行ったら結構まだ水位が高くて、これでは田植え厳しいぞと思いながらチェック。
鴨さんのカップルが気持ち良さげにプカプカ浮いてました。それはダメだな。プカプカではと苦笑い。
結構な量の水抜きが必要なので一気に排水。
それから育苗ハウスへ行き
先日コメリでバーゲンプライスで販売されていた苗キャリアを育苗ハウス内にイン。
出入り口のないバックドアからの侵入だったけど楽々入れました。
苗を積んで運んでみたのですが、ダブルタイヤの快適さったら最高でした。
安定感抜群でしたよ。
さぁ!!みんな、行くよ!!!と苗たちに声をかけて田んぼ1枚分の苗を平積みしたら
田植え機のある本社に戻ります。
田植え機に16枚ほどの苗を積んで
発進!!ここからは自走で田んぼに向かいます。
まずは里の2番田から植えてみます。
さぁ!!いくぜ!!
ご機嫌にアドレナリン全開です。ファイト〜イッパ〜ツ!!
と、ここで友人から電話。会う約束をしていたので何と初田植え直前に中座する事に。
ちょっと行ってくるね〜待っててね〜と
さっきまでのご機嫌な感じはすでになくガッカリ感で溢れている私。
田植えしたかった〜〜〜〜〜
この時はお昼の12時だったんだけど、結局戻ったのは2時過ぎ。はぁ。
気を取り直して参りましょう!!
田植えしようとしますが機材の使い勝手をイマイチ体で理解していないため四苦八苦。
何とか1枚植えました。
ここは例の肥料バカ喰いだと噂のひゃくまん穀を植えましたが、何と無肥料で植えました。
理由は、どの程度肥料の有無によって差が出るのかを噂ではなく実際のフィールドで実験したかったからなんですね。粒が小さくなるとも聞いていますので結果が楽しみです。当然無農薬ですよ。
それから里の1番田に移動。
苗を取りに育苗ハウスに戻り積んだ帰り。
田植え中の師匠のヤンマー(左)と私のクボタ(右)斜面の田んぼにはS山さんのイセキと3大メーカー揃い踏みな絵面でした。
苗を積んでいると師匠の手元をしていたK男君が登場して苗の根を見せて欲しいといのでお見せする。
どぉ?と尋ねると。どうもこうもないだろ。上等すぎるほどの上出来だわ。俺のと比べもんにならない。チッ!!と悔しさを滲ませていました。40年以上田んぼをやってきた大先輩をデータ農業で追い抜くというのは現代ならではの話ですよね。
しかし、種まき作業の際に苗箱入れ担当のK男君が紙を敷き忘れた苗箱は
苗の根が苗箱の底の穴から噴き出して大変な事になっていました。
まったく外れません。ガッチリ苗箱と一体化しています。
あんな薄い紙一枚でここまで差が出るとは恐るべし敷き紙ですね。ちなみに300枚800円のハイコストパフォーマンスです。K男君は新聞を切って敷いているそうですが、新聞は印刷しているインクの影響があるため余り良くないとの話です。
苗を積んだら田植え開始です。
整地ローラーの効果が素晴らしくて、不陸すら均してゆきます。
やるねクボタ!!
逆光で大変なので偏光サングラスを着用。
コメリで2000円の偏光グラスを買った知り合いの農家さんがその日のうちに使わなくなってて理由を聞いたら、あんなのただのサングラスだわ!!とご立腹していました(笑)
私はレイバン(そんな世代なんですよ)
その後もクボタのEP67は絶好調に快適な作業性を提供してくれました。これまではダブルタイヤのモデルしか乗ったことがなかったのですが、ダブルだとハマらない代わりに田んぼの枕地(Uターンする場所)を荒らす傾向があるので今回はあえてシングルのまま使用してみましたが、何ていうんですかね、ナイフが土に刺さる感触というかサクっと土を切り分けて進んでゆく印象です。ダブルは少しもっさりしながらも安定の浮遊感というかそんな違いを感じます。
また畦ぎわクラッチという変形した場所を植える際に2条ずつ植えるのを停止出来る装備があるのですが、それが電子制御化されていて、スイッチ一つで入り切り出来るのが感動的に便利でしたし、施肥装置もボタン一つで入り切り出来てこれまた感動的でした。恐らく私が乗ってきた田植え機の中では最も新しい型になるので時代の進化を体感しました。これでGPS直線アシストなんて乗ったら感動もんでしょうね。
枕地に残っていたボタ(残渣)を誰かが上げてくれていました。きっとK男君だなと思って後で聞いてみたら「うん。こないだ助けてもらったし、このくらいはしてあげたいなと思って」と。何だよK男君、かわいいとこあるじゃんね。
その後も快調に田植えは進み珍しく日が暮れる前には終了。
それから再び本社前に戻りトレーラーにドロドロの田植え機積んで
育苗ハウスのある畑にバックで侵入。
うひゃ〜きったねぇ〜〜〜
これをお気に入りの高圧洗浄機でブシューっと全て洗い流し
再び本社前にトラーラーごと戻して初田植えは終了。
生まれて始めて一人で行った田植えでした。
しかし、何事もなかったようにスムーズに田植えが出来たのは去年1年間大切な機材を貸して下さって色んな事を教えてくれた農業師匠のお陰だなぁとしみじみと考えていました。
師匠が後方で見ててアドバイスしてくれているのと一人で田植えをしているのとでは安心感が全く違います。常に緊張しているというか。全責任を背負っているというか。
そういう存在なんですね師匠は。
師匠は機材トラブルを最近では農機屋さんではなく私にまず相談するようになりました。そういう意味ではお互いに大切な存在になりつつあるのかもしれません。師匠は口も悪く、嘘もつくので仲間は極端に少ないのですが、私はその辺を含めても好きな先輩農家の一人です。
師匠。おかげさんで初めての一歩を無事踏み出せました。ありがとうございました。
東京のおやっさん!!田植え始めましたよ!!毎日ラーメン食って頑張ってますよ!!
今日もこれから少し離れた町の田植えイベントへ行かなければいけなくて午前中は田植えが出来ませんが午後くらいから出来たらいいなと思います。
恒例の育苗日誌ですが出かける際に撮影して後ほどアップいたしますね。
ブログランキングに参加しています。
宜しかったらクリックしていただけると耕作人の励みになります。